大野城市内の学校や地域で活動する読書ボランティア同士がつながり、経験や知識を共有しながら、お互いの活動をより豊かにすることを目的として、令和7年5月に設立された「読書ボランティアネットワーク」主催による、「読み聞かせスキルアップ講座」が令和7年10月24日(金曜日)、大野城まどかぴあ多目的ホールにて開催されました。
今回の講座は、
「子どもの心に届く読み聞かせ~読み聞かせ活動を楽しく豊かにするために~」
と題して、元福岡県立図書館副館長 河井律子先生から読み聞かせの奥深さや子どもたちの心に響く方法について学びました。
当日は、読み聞かせ活動に携わる人々やこれから活動を始めたいと考えている方など多くの参加者が集い、和やかな雰囲気の中で講座は進行しました。参加者それぞれが、読み聞かせ活動への理解を深め、今後の活動への思いを新たにする場となりました。
以下に、河井先生による講座内容をまとめています。読み聞かせに興味のある方や活動を始めてみたい方にとって、参考となる内容ですのでぜひご覧ください。
1.はじめに
子どもの読書年推進会議が設立された2000年頃は、学校に読書ボランティアが入ることさえも難しい状況でした。今のようにボランティアが活動できるまでに25年。子どもたちの力と本の力を信じて、ぶれずに活動を続けてきた方々がいます。ぶれずに活動することが大切です。「子どもに本を手渡すため」、「子どもと本をつなぐ役割を果たすため」に読み聞かせを行っています。

2.読み聞かせの大切さ
子どもにとって読書とは楽しみです。質の良い読書によって、想像力や思考力が育つとともに、知識が身に付き、集中力が養われます。また、感受性も豊かになります。
いい本というのは、言葉選びが秀逸です。そこから想像力、思考力が育ちます。子どもたちの想像力を邪魔しないためには、声色は使わない、脚色しない、余計な説明をつけないことが大事です。
3.プログラム作りどうする?
おはなし会の概要を知り、目的を知ったうえでプログラム作りをしてください。対象年齢、参加人数、場所、時間帯、所要時間などを把握してください。また、場所の下見や担当者との話し合いも必要です。
メリハリのあるプログラム作り
導入
自分の声に慣れてもらうためのものです。指遊び、手遊びなどに限らなくても大丈夫です。
主体となる本
長いのと短いのを組み合わせるなど工夫をしてください。時間いっぱいいっぱい組むのではなく、腹8分目くらいを心がけてください。
紹介した本がどこで読めるのかを明確に伝えることが大事です。読み聞かせが終わった後には、反省会を行いましょう。そして、使用した本の記録を残し、子どもたちの反応などを記録しておくことで、次回以降に役立つ具体的なアドバイスを蓄積することができます。
年齢に合わせたプログラム作り
1歳はブックスタートであり、手遊び中心、2歳は簡単なおはなしと手遊び、3歳~4歳は『おおきなかぶ』程度のおはなしと自分でやる手遊び、5~6歳は絵本革命期であり、絵本を中心に、低学年は昔話などのストーリーテリングも入れるといいと思います。3年生以降はブックトーク(クイックブックトーク)も入れてみてください。
4. 絵本選びの大切さ
本当に心に深く届く本というのは、子どもたちの反応は控えめでありながらも、物語の世界へと自然に引き込まれていきます。そして最後には、子どもたちがホッと息をつく瞬間を作り出してくれるのです。
子どもたちの表情をしっかりと見極めることが重要です。子どもたちにウケが良いからといって、その本が必ずしも良い本であるとは限りません。

絵本の読み比べ
同じタイトルの絵本でも質のいい絵本を選ぶことが大事です。
5. おわりに
子どもを知り、本を知り、子どもたちに手渡すために学び続けましょう。