雨をしのぐ民具「ミノ」
更新日:2019年12月5日
(広報「大野城」 平成22年5月15日号掲載)
江戸時代の絵師鳥山石燕の『百器徒然袋』に、胴体がミノで、両脚がワラジ姿の、ミノワラジという名前の妖怪が出てきます。来訪神の多くがミノを着ていることもあり、ミノは呪力を持つと考えられていました。
昔の人は、雨雪を防ぐためだけではなく、荷物を運ぶときの背中と荷物のクッションの役割も兼ねてミノを着ていました。また、田畑での仕事の際の泥除けとしても使っていました。下半身に付けるミノは、特に「腰蓑」と呼ばれています。
ミノは、ワラやシュロなどの草や樹皮などを編んで作りました。いろんな形があり、地方によって「ケラ」「背中当」「ばんどり」など呼び方もさまざまですが、大野城市では「ミノ」と呼ばれていたようです。男性用はワラで、女性用はカヤで編まれていました。
ミノ(左:男性用 右:女性用)
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