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大野城市

味噌やしょう油を貯えた民具「甕」

更新日:2019年12月5日

(広報「大野城」 平成22年2月15日号掲載)

「ほっとけば、米にはさっち虫がつくとよ。甕や一升瓶に米やもち米を入れていました。梅雨を越すのが大変だったとですよ。」
今から30年以上も前のことを回想した81歳になる女性の言葉です。
昔、日本の台所には甕・壺(つぼ)・桶(おけ)・樽(たる)などが置かれていました。
甕は口が大きくものの出し入れがしやすい容器で、底が深く主に液体を入れる陶器製の器のことをいいます。その中でも大きな甕には水を、中くらいの甕には自家製味噌を、また、注ぎ口のある甕にはしょう油・酒・焼酎を、小さな蓋(ふた)つきの甕には、塩・梅干し・ラッキョウ漬けをと、さまざまに使い分けていました。塩分や酢などに強い陶器の甕は、台所の必需品でした。
昔は、酒はもちろん、しょう油も量り売りをしていました。戦前は酒屋の貸し徳利(とっくり)や瓶を持っていって、1から2合というようなわずかな量から買えました。酒屋さんは大きな樽の栓を開け、受け皿を置いて、取っ手のついた枡(ます)に酒を入れ、持っていった容器にじょうごで注いでくれました。
注ぎ口のついている甕は、別名「うんすけかめ」とか「うんすけ」と呼ばれています、もともとは酒や焼酎を入れる容器ですが、しょう油や酢はもちろん、米もうんすけかめに貯蔵しました。注ぎ口がついているので上澄みをとるのにも便利でした。

  • かめ(大・中・小)の写真
    かめ(大・中・小)
  • うんすけかめの写真
    うんすけかめ

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地域創造部 心のふるさと館 文化財担当
電話:092-558-2206
ファクス:092-558-2207
場所:大野城心のふるさと館1階
住所:〒816-0934 福岡県大野城市曙町3-8-3

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