人面墨書土器(じんめんぼくしょどき)
更新日:2019年5月29日
人面墨書土器とは墨で人の顔を描いた土器のことをさします。大野城市では仲島遺跡の東端部、御笠川の氾濫原の砂の中から3点の土師器の人面墨書土器が見つかっていています。そのうち2点は丸底(まるぞこ)の土師器(はじき)の鉢、残りの1点は土師器の甕に書かれていました。
表-1
裏-1
表-2
裏-2
人面の意味
人面墨書土器は奈良時代から平安時代初めにかけて見られます。最も多く出土するのは奈良時代の都である平城京(へいじょうきょう)ですが、九州では仲島遺跡以外には、佐賀市の出土例が知られるのみです。いずれも多くが川や溝の中から出土しています。人面は疫病神(やくびょうがみ)を表現したものといわれ、病気になった人が息を吹き込み、川や溝に流したものと考えられています。人面墨書土器以外には人形や土馬などがあります。
当時の人間の心を探る貴重な資料です。
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