所得税から住民税への税源移譲を実施した場合に、所得税より住民税の方が基礎控除や扶養控除など人的控除額が低く定められていることから、同じ所得金額でも住民税の課税総所得金額等が大きくなります。
例えば、住民税の税率が5%から10%になった場合、所得税の税率が10%から5%になったとしても、「所得税と住民税との人的控除額の差の合計額×5%」分だけ税の負担が増えてしまいます。
このような新たな負担を調整するため、住民税所得割額から一定の控除をする調整控除が設けられました。
| 1.計算方法 |
・合計課税所得金額が200万円以下の場合
次の(1)、(2)のいずれか少ない金額の5%(市民税3%、県民税2%)を控除
(1)人的控除の額の差の合計額
(2)合計課税所得金額
・合計課税所得金額が200万円超の場合
{人的控除額の差の合計額-(合計課税所得金額-200万円)}の5%(市民税3%、県民税2%)を控除
ただし計算の結果、この金額が2,500円未満となった場合は2,500円とします。
| 2.所得税と住民税の人的控除の差 |
| 種類 | 所得税 | 住民税 | 人的控除額の差 | |
|---|---|---|---|---|
| 基礎控除 | 38万円 | 33万円 | 5万円 | |
| 配偶者控除 |
一般配偶者 |
38万円 | 33万円 | 5万円 |
|
老人配偶者 |
48万円 | 38万円 | 10万円 | |
| 配偶者特別控除 | 配偶者の合計所得金額 38万円超~40万円未満 |
38万円 | 33万円 | 5万円 |
| 配偶者の合計所得金額 40万円超~45万円未満 |
36万円 | 33万円 | 3万円 | |
| 扶養控除 |
一般控除対象扶養 |
38万円 | 33万円 | 5万円 |
|
特定扶養 |
63万円 | 45万円 | 18万円 | |
| 老人扶養 | 48万円 | 38万円 | 10万円 | |
| 同居老親等 | 58万円 | 45万円 | 13万円 | |
| 障害者控除 | 普通障害者 | 27万円 | 26万円 | 1万円 |
| 特別障害者 | 40万円 | 30万円 | 10万円 | |
| 同居特別障害者 | 75万円 | 53万円 | 22万円 | |
| 寡婦控除 | 一般寡婦 | 27万円 | 26万円 | 1万円 |
| 特別寡婦 | 35万円 | 30万円 | 5万円 | |
| 寡夫控除 | 27万円 | 26万円 | 1万円 | |
| 勤労学生控除 | 27万円 | 26万円 | 1万円 | |
※調整控除により、調整されるのは人的控除に対するものなので生命保険料控除や地震保険料控除については適用がありません。
よって、その控除額の差分については税源移譲されても住民税が増税となりますのでご注意ください。
<生命保険料控除額の差(最大3万円)、地震保険料控除額の差(最大5千円)>
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