足は元気の源です 転ばないための体づくり・環境づくり
更新日:2018年7月27日
なぜ高齢になると転びやすくなるのでしょうか?
- 太ももを大きく上げる力、転びそうになったときに踏ん張る力が衰える。
- 関節の動きが制限され、柔軟性が低下する。
- 前傾姿勢(前かがみ)で歩くことが多く、不安定になりやすい。
- 体のバランス感覚が衰える。
- 反射神経が鈍くなる、など。
こんな歩き方になっていませんか?
- 前かがみで背中が曲がっている。
- つま先が上がらず、すり足で歩く。
- 歩く速度が遅い。
- 物をまたいだり、階段の上り下りが苦手。
- 歩幅が狭く、ちょこちょこ歩く。
- まっすぐに直線上を歩くことが苦手。
- とっさの時にバランスを取れずにふらつく。
体のどの部分が骨折しやすい?
それは、手首・肩・背骨・股関節(こかんせつ)です。特に股関節は転倒事故による骨折が多いと言われ、寝たきりになりやすい骨折のため、注意が必要です。
転ばないためには?
転ぶ原因は、体力の低下のほかに、治療中の病気や薬の副作用、気持ちの持ち方、室内・室外の環境などが重なっています。
自分に合った適度な運動を継続して行い、体力を維持することが大事です。病気治療中の人は病気と上手に付き合い、医師や薬剤師から薬の注意事項の説明を受けてください。また、転んだ時「慌てていた」人が多いものです。時間に余裕を持って行動しましょう。
住まいの環境づくりとは
居間・寝室
- 整理整頓
- 通り場所に物を置かない
- よく使うものは手の届きやすいところへ
- コード類は壁に沿わせる
- 敷物
- 毛足の短いもの(毛足の長いものは足がとられやすく、落ちているものに気づかない)
- 固定する(端がめくれないように)
- 段差 廊下と居間の敷居などわずかな段差でもつまずきやすい。
- 低いほうの床面を上げる
- 角を取ったあて木を置く
- 段の部分に目立つ色のビニールテープをはる
- 家具
- 固定する(立ちくらみのとき手をついて体を支える)
- 寝具 立ち上がりが楽なベッドがよい。
- 幅(寝返りが十分にできる)
- 柵(ベッドからの転落防止)
- 高さ(端に座ったとき、足の裏全面が床につく)
- 照明 夜、寝床から動くときのため照明をつけやすくする。転びやすい時間は夜間や朝。夜間にトイレに行く時や、朝起きるときなどはゆっくり起き、完全に目を覚ましてから動く。暗闇では動かないようにする。
- 座ったまま届くヒモ(すぐに照明がつけられるように)
玄関・廊下・階段
- 手すり・滑り止めの設置。
- 足元は常に明るく。
- 玄関の照明はワット数を調整
- 足灯をつける
- 移動するときの注意。
- 室内履き(滑りやすいスリッパや靴下は避け、滑り止めのついたものを選ぶ)
- 体位の安定 靴を履いたり、脱いだりするときは、イスなどに座る。
- 玄関マットの固定 裏面にすべり止めのついているものを使用する。テープで裏を固定してもよい。
室外
- 履き物 ぞうりやサンダルは要注意。自分の足に合う、歩きやすい物を履く。
- 歩き方 段差や路面の凸凹(でこぼこ)に注意して歩く。雨の日は路面が滑りやすいので注意。
これだけは毎日やろう
ストレッチ体操
股関節とももの内側
両足の裏を合わせて座る。
両手でつま先を握り、背中が丸くならないようにしながら、上半身をゆっくりと前に倒す。
腰とお尻
両足をずらして座り、手前に置いている足側へ上半身を斜めに倒す。
太ももの後ろとふくらはぎ
片足を伸ばして座り、反対の足は太ももの内側に足の裏をつけるように座る。そのまま上半身を前に倒す。
太ももの前面
横向きに寝て、下の手は斜め前に出し、体を支える。上側の膝を曲げ、上の手でその足首をつかみ、かかとがお尻につくように引っぱる。腰をそらさないように注意する。
注:ストレッチ体操のポイント
- 一つの動作を20秒から30秒かけてゆっくり伸ばす。
- どの筋肉を伸ばしているか意識する。
- 息を止めない。
- 反動(はずみ)をつけない。
- 痛くなるまで無理をして伸ばさない。
- ウォーキングなどの運動の前後、お風呂上りが効果的。
筋力トレーニング
太ももの筋肉
肩幅に足を開いて立つ。背中を伸ばしたまま、お尻を斜め後ろに引く。慣れたら膝(ひざ)を曲げる角度を深くする。膝がつま先より前に出ないようにする。
足首とふくらはぎとすねの筋肉
肩幅に足を開いて立つ。かかとを上げ、つま先で5秒間立つ。次にかかとを床につけ、つま先を5秒間上げる。お尻は後ろに少し引く。
太ももの前面
床に足を伸ばして座り、両手を後ろにつき、体を支える。膝を伸ばしたまま、片足を30cm位の高さに持ち上げ、5秒間保つ。
注:筋力トレーニングのポイント
- ゆっくりとした動作で。
- どの筋肉を使っているか意識して。
- 力を入れるときに息を吐く。
- 初めは一つの動作を10回程度から行い、慣れたら少しずつ増やす。
- 無理をしない。きつい・痛いときは休む。
市では転倒骨折を予防するための「足元気教室」をはじめ、いろいろな健康づくり事業を行っています。気軽に相談してください。
このページに関する問い合わせ先
すこやか福祉部 すこやか長寿課 地域包括支援センター担当
電話:092-501-2306
ファクス:092-572-8432
場所:本館2階