平成21年12月のふれあい歴史体験は、「しめ飾りを作ろう」でした。
神社などで見かけるものは「しめ縄」といい、しめ縄が飾っている場所の先は清浄で神聖な場所ということを示しています。また、お正月をむかえる時に、家の入口(玄関)をはじめ神棚・仏壇・台所などに、藁(わら)で作られた飾りを「しめ飾り」といい、神社などと同じように家の中に悪霊を入れず、穢れ(けがれ)を除き、無病息災(むびょうそくさい)・家内安全を願うためのもの、新年の幸せを呼び込むものです。
今回の参加者は、藁に親しみながら、手作りの「しめ飾り」を完成させました。
展示の様子
▲展示風景
しめ飾りつくりの様子
まず、しめ飾りや藁について学んだ後、講師の先生を紹介し、先生の指導の元、鶴の形のしめ飾りをつくりました。鶴の形のしめ飾りをつくったあと、残った時間で、縄綯い(なわない)や亀の形の藁細工に挑戦しました。
▲必要な本数を取り出し、切り揃えている様子
▲羽の部分をつくっている様子
(麻紐を使い、アンギン編みの要領で藁を組んでいきました)
▲羽と尻尾を合体させている様子
(用意していただいた縄と組み合わせ、羽を広げています)
▲縄の部分で胴体と頭をつくり、形を整えている様子
参加者の感想
【大人】
◆ 結構、頭使いますね。簡単にできるものと思っていましたが、難しいですね。子どもに貴重な体験を受けさせたられて、よかったです。
◆ 初めて参加しましたが、しめ飾りって大変ですね。締めすぎてもいけないし、緩くてもいけないし、力の入れ具合が難しいです。いい経験ができました。
◆ なかなか格好よくできなかったけど、自分でつくれたのがよかった。
◆ 親子でしか参加できないと思っていました。ふれあい体験はおとなも参加していいと聞いて安心しました。今後も参加したいです【子ども】
◆ 難しいけど、一番いいのができて嬉しかった。飾るのが楽しみ。見栄えをよくするのに、規則的に編んでいくのがわからなくなった。
◆ ちょっと疲れた。でも面白かった。おばあちゃんにあげるんだ。喜ぶかなぁ。
◆ ツルのしめ飾りは、思ったより難しかった。亀もつくってみたら面白かった。
◆ 縄綯いは難しかった。一つ一つねじって合わせていったら何とかできたよ。
しめ飾りと藁(ワラ)の関係
藁とは、稲を刈り取って籾を取ったあとに残る茎の部分のことです。稲藁(いなわら)とも呼びます。むかし、米づくりが中心だったころ、米と同時に藁もたくさん採れたので、身近なものでした。藁は軽くてやわらかく加工しやすく、人々の生活の中でたくさん利用され、古くなったり燃やしたりしても、ごみとして捨てるのでなく、畑・水田の土と一緒に混ぜれば新たな作物の肥料となり、灰は調理のあく抜きや洗剤など別の所で役立ちました。
このように、さまざまな利点にあわせて有効活用された藁は、お正月をはじめ、生活の中で大切なものとなっていきました。大野城市内のむかしの人々が生活の中に藁をどのように取り入れていたのかは、歴史資料展示室で確認することができます。
また、むかしの人々は、色々な使い道がある藁が消えても生まれ変わる永遠の命を表すものと考えました。そして、藁にも神様が宿ると考え、これを使って歳神を迎える飾りを作ったのです。一年の大仕事である米づくりを終え、見守ってくれた神々に感謝しながら、新しい年がもっとよい年であるようにと祈る人々の気持ちがそこには込められていたようです。
しめ飾りの形
しめ飾りの形には色々なものがあります。左下の写真は、大野城市内の家庭で飾られるしめ飾りです。また、今回のふれあい歴史体験でつくった「鶴」の形も福岡地域では見かける形です。今年の12月のお正月準備をする時や、お正月にお父さんやお母さんの実家に旅行したときなど、自分の周りに、どんな形のしめ飾りがあるのか探してみませんか。
▲大野城市周辺で飾られているしめ飾りと福岡市周辺の鶴の形のしめ飾り
さらに興味を持った人は、「大野城市歴史資料展示室 解説シート 民俗NO.1 年中行事1(お正月)」や「大野城市歴史資料展示室 解説シート 民俗NO.22 注連(シメ)飾り」も見てださい。
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