平成22年2月のふれあい歴史体験は、『ひな人形を作ろう』でした。
「ひなまつり」は、毎年3月3日に行なわれる女の子の健やかな成長を願う行事です。別名「上巳(ジョウシ)の節供(節句は当て字)」と言います。「上巳」とは、三月の一番はじめの巳(ミ)の日という意味で、古代中国の思想に基づき定められた厄除け(ヤクヨケ)の日です。
今回の参加者は、制作過程を楽しみながら、かわいい「ひな人形」を完成させました。
展示の様子
▲展示風景
ひな人形を作っている様子
まず、「ひなまつり」について学んだ後、それぞれ、見本から選んだ「ひな人形」や「ひな飾り」作りに挑戦しました。
▲折り紙でひな人形を作っている様子
▲折り紙でひな人形を作っている様子
▲ひな人形やひな人形の後ろに置く飾りを作っている様子
▲できあがったひな人形に顔をかいている様子
参加者の作品
体験した参加者の作品の一部を紹介します。



参加者の感想
【おとな】
◆ ひな人形が作れると広報に書いてあったので、来てみました。楽しかったです。
◆ おとな一人ですが、前回参加してみて楽しかったので、また参加しました。いろいろなひな人形が作れて、良かったです。
◆ 孫が来たときに、作ってあげたいですね。
◆ また家でも作ります。
【子ども】
◆ 自分で作ったのは、家でかざろう。
◆ 作り方を覚えて帰りたいなぁ。
◆ 難しいけど、一番いいのができて嬉しかった。飾るのが楽しみ。
◆ かわいいのができた。
「ひなまつり」と「ひな人形」
奈良時代ごろ、中国で三月の一番はじめの巳(ミ)の日(後に三日の日に改められる)に川で身体を洗い流し身の穢れ(ケガレ)を落とす「上巳節(ジョウシセツ)」という儀式をおこなっていたことが日本に伝わり、古来あった「禊(ミソギ)」や「祓い(ハライ)」の考えと合わさりながら、人々が直接川に入るのではなく、草や藁で作ったり紙を人の形に切ったりした「人形(ヒトガタ)」に息を吹きかけ、身体を撫で、身についた「穢れ」や「禍(わざわい)」を人形(ひとがた)に移して海や川に流す「上巳(じょうし)の節供」が行なわれるようなりました。これが、「ひなまつり」の原形となっているようです。
平安時代になると、貴族の少女たちは、「ひ(い)なあそび」という、小さな紙人形(かみにんぎょう)をつかった人形遊びをするようになりました。この遊びは「上巳の節供」・「ひなまつり」と関係がないものだったのですが、次第に、「ひ(い)なあそび(人形遊び)」と「ひとがた(穢れを払う人形)」が、いつしか混同されるようになっていきました。
そして、「紙雛(かみびな)」と「立ち雛(たちびな)」が作られるようになり、だんだん良い素材で作られたため各家庭で保管がきくようになると、人形を川に流す習慣がなくなりました。人形を室内に飾り、身の健康・安泰を祈るようになっていくと、室内に飾りやすいように「座り雛(すわりびな)」が作られ、江戸時代中頃から裕福な商人の家庭や一般家庭に広まり、女の子の誕生と成長を祝う女の子の節供となりました。五段飾り・七段段飾りなど素材・装飾の豪華なひな人形や、押入れ・たんすの引き出しなどを台にして飾った紙雛や土雛(つちびな)が作られ、多くの人々に親しまれる行事となっていきました。
現在は、住宅事情もあり、男雛と女雛だけの飾りや小さい段飾りでお祝いをする家庭もありますが、「ひなまつり」の習慣は受け継がれています。皆さんのご家庭の「ひなまつり」はどのようなものでしょうか。
大野城市内のひなまつり
昭和中期(今から30~40年前)までの大野城市内では、ひな段・ひな人形を飾る家は少なかったのですが、ひなまつりを「女の節句」・「女の子の節句」と呼び、ひと月遅れの4月3日に行なう家庭が多かったようです。今ではあまり見かけなくなってきていますが、福岡地区では、ひなまつりの一カ月ほど前からひな飾り・ひな人形を飾り、ひなまつりを4月3日に行ないました。
大野城市内の家庭では、菱餅(ひしもち)はどこの家でも必ず作り、神仏に供えて、娘の成長を祈ったそうです。菱餅は、赤・黄・緑(または赤・白・黄、赤・白・緑)の三色のお餅(もち)を用意しました。赤色は食紅(しょくべに)で染めた餅、白色は普通の餅、「おこんご色」とも呼ばれた黄色はくちなしで染めた餅、緑色はフツ(=蓬(ヨモギ))を混ぜて作る餅「フツモチ」を作りました。そして、餅を菱形に切り出すとき出る余り生地(きじ)をさらに細かく切り、煎って霰(アラレ)にしていたそうです。
大野城市内の各地区で行われていた「ひなまつり」は、現在のひなまつりの様子と違いを感じますが、素朴なひなまつりの様子を垣間見ることができます。
「大野城市歴史資料展示室 解説シート 民俗NO.2 年中行事2(春)」でも「ひなまつり」を紹介しています。ぜひ、見てください。
問い合わせ先
電話 092-580-1918
ファクス 092-573-7791
メールアドレス furusato@city.onojo.fukuoka.jp
場所 市役所 新館3階〔〒816-8510 大野城市曙町二丁目2-1〕











