平成21年3月のふれあい歴史体験は「ガリ版印刷をしよう」でした。今回は自分で作った小冊子の表紙をガリ版で作りたいという目的を持って参加された方がいました。
出来上がった作品をボードに展示すると、みなさんうれしそうな表情を浮かべていました。鉛筆と比べると使い勝手の悪い鉄筆と格闘しながら、薄い紙を破かないように、でも、しっかりと書かなければならいという緊張する作業の中で、原版を作り、印刷して出来上がった作品には手作りの温かみがありました。
ガリ版印刷の様子
▲ロウ原紙に文字やイラストを書き込みます
▲ローラーで印刷しています
▲できあがった作品
参加者の感想
●ガリガリって書く感触が楽しい。
●ローラーをゴロゴロするのが楽しい。
○機械の印刷機が出来る前は大変だったんですね。
○初めて触ったが、思っていたよりは書きやすかった。でも、力を入れすぎるとロウ原紙を破ってしまいそうで怖い。
○なんとなく、子どもの頃に使った記憶があります。学校の先生のお手伝いで印刷していました。
(●児童・生徒 ○大人の感想です)
ガリ版の歴史
ガリ版は、30年位前まで使用されていた簡易印刷機(かんいいんさつき)です。正式名称は謄写版といいますが、使う時にガリガリと音がすることからガリ版と呼ばれることのが多いようです。発明者は滋賀県出身の堀井新治朗・耕造親子です。彼らは、日々仕事において操作が簡単でより効率的な印刷機を作りたい、と思っていました。仕事を辞め、研究を重ね、エジソンの発明した印刷機「ミメオグラフ」にもヒントを得ながら、ついに1つの印刷機を作りました。親子はこれを「謄写版」と名づけ、明治27年(1894年)に国産第1号として特許を取り、東京・神田に「堀井謄写堂」を建て謄写版を普及させていきました。


謄写版は、昭和中ごろまで学校・職場・表現の現場で広く使われましたが、現在はほとんどその姿を見ることはありません。発明者である堀井親子の築いた「堀井謄写堂」も2002年に倒産してしまいました。現在、日本で謄写版印刷を行なっているのは、兵庫県明石市にある「アンドー、トーシャ」ただ一軒となってしまいました。

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