お正月の始まりは、先祖の魂(たましい)を祭る行事(=魂祭:たままつり)だったといわれています。現在は、民具展のページで紹介した「注連縄(しめなわ)・注連飾り(しめかざり)」の他鏡餅(かがみもち)や門松(かどまつ)を飾り、おせち料理を食べるお正月が一般的ですが、昔の大野城市ではどんなお正月を過ごしていたのでしょうか。

昔のかまどの様子
1月7日 ホンゲンギョウ
正月の期間を終了し日常生活を始めるにあたって、一年の幸せと健康を祈る行事です。7日早朝、村の組や近所の注連縄(しめなわ)・荒神(こうじん)さまのお供えモチ・1月2日に書いた書初めなどを燃やしていました。お供えモチは食べれば病気にならないと言われ、書初めの燃えかすが高く空に上がれば字が上手になるといわれていました。なお、牛頸地区では7日の夜に行なわれました。
似たような行事で14日の夕方に行なわれる「どんど焼き」もありますが、こちらは大野城市では行なわれていませんでした。最近は地域の人々で行事を復活させていますが、ホンゲンギョウはどんど焼きと同じと思われていることが多いようです。

ホンゲンギョウを始めるところ。注連縄(しめなわ)などが見えます。

1月14日 モグラ打ち
長い棒の先にワラを巻きつけ、地面をたたく行事です。作物をあらすモグラを追い払うことが行事化したと考えられます。子ども達が「14日のモグラ打ち、トナリのカドサへモッテイケ(またはトンデイケ)」などと唱えながら地面を打ちました。モグラ打ちの道具は行事が終わると2つに折り、庭の柿や梅など実のなる木につるしました。これはモグラ打ちの行事が「成木責(なりきぜめ)」の性質をもつことを示しています。
成木責(なりきぜめ)とは?
日本各地に見られる、たくさん実がなるように祈る行事です。1月15日、実のなる木のところへ行き「成るか成らぬか成らぬと切るぞ」などと唱えながら木にキズをつけ、そこに小豆粥(あずきがゆ)をかけます。これには、木にキズをつけることで成長を助ける意味もあります。

大野城市の行事について詳しく知りたいときは、歴史資料展示室まで気軽に尋ねてください。
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